運動誘発喘息とは?運動をあきらめない、喘息との付き合い方について解説します。|草津栗東みらい内科クリニック|栗東市小柿の内科、呼吸器内科

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運動誘発喘息とは?運動をあきらめない、喘息との付き合い方について解説します。|草津栗東みらい内科クリニック|栗東市小柿の内科、呼吸器内科

運動誘発喘息とは?運動をあきらめない、喘息との付き合い方について解説します。

「苦しくなるから運動はしたくないな・・・」

「発作がでなければもっと運動したいのに・・・」

と感じることはありませんか?

喘息の方には運動すると息苦しく感じたり、発作が起きることがあります。そのために、運動が苦手に感じて避けてしまったり、激しい運動や競技はできないと考えてしまう方も多いかもしれません。確かに、喘息発作が出てしまうと息苦しくなって走れなくなってしまいますし、喘息の症状が出ているのに無理をしてしまうと命の危険がある場合もあります。

しかしながら、実はトップアスリートには喘息患者が多いことも知られています。彼ら(彼女ら)が病気を抱えながらも、最高のパフォーマンスを引き出せるのは、適切に治療を行ったり、喘息発作の対処法を身に付けているからです。

運動誘発喘息とは?

喘息患者の多くは運動を開始すると気管支収縮をおこして、咳や喘鳴(呼吸するとゼーゼーと音がする)などの喘息症状が出てきます。これを運動誘発喘息(EIA)または運動誘発気管支収縮(EIB)といいます。

運動にともない換気が増えると気道内の温度が急に低下したり、気道の水分が奪われることで気管支収縮が起きると考えられています。水泳では生じにくく、ランニングとくに短距離走で起きやすくなります。

運動誘発喘息を予防する方法

喘息をしっかりコントロールしておく。

普段からの治療が適切に行われておらず喘息のコントロールが悪い状態であれば、運動すると発作が起きやすくなります。普段は喘息の症状を感じないけれど、運動をすると発作が出てしまうという方は喘息の治療を強化すると運動誘発喘息を予防できる可能性があります。

運動前に吸入薬を使用する。

気管支拡張薬(短時間作用性β2刺激薬:SABA)を吸入することで、運動誘発喘息を予防することが可能です。吸入のタイミングは運動を開始する5〜20分前がよく、効果は2〜4時間程度持続します。

ウォーミングアップを入念に。

運動誘発喘息は運動を始めてから数分後に起こりますが、多くは60分以内に回復します。そして回復した後に数時間は喘息症状が出にくい状態になり、これを不応期といいます。この不応期を利用して、予定されている運動や競技の前にウォーミングアップを行うことで喘息症状を軽減することができます。また、寒冷時にはマスクを着用することも有効です。

アスリートと喘息

トップアスリートは非競技者に比べて、喘息の有病率が高いことが報告されています。激しい運動により換気量が極端に増えることで、気管支上皮が繰り返し障害を受けるためと考えられています。

競技のパフォーマンスに支障がでないようにするためには、喘息治療を継続することが何よりも大切です。また、競技時やトレーニング中に喘息発作が起きる場合には、前述のような運動誘発対策を行うことも重要です。

アスリート喘息の治療

喘息治療薬の多くはアスリートでも問題なく使用できますが、一部の治療薬には世界アンチドーピング機構(WADA)が使用禁止とする薬物が含まれていたり、使用するのに除外措置(TUE)の申請が必要な場合がありますので、主治医とご相談ください。

最後に

喘息は日常的に症状を感じたりひどい発作を繰り返す重症の方から、ほとんど症状がない軽症の方まで個人によって非常に重症度の幅が広い病気です。

軽症の方の中には喘息を持っていると気づいてない方も多く、運動の時だけ症状がでる場合があり、「運動するとゼーゼーいって苦しくなるのは体力がないせいだ」と思っている方も中にはおられるかもしれません。

運動誘発喘息(運動誘発気管支収縮)は対処することで、喘息のない方と同じように運動をすることができる病気です。喘息があるからといって運動をあきらめる必要はありませんし、運動のときに息苦しくなるのは仕方がないと我慢しなくて良いと思います。

皆様の中にも運動時の喘息症状でお困りの方がおられましたら是非ご相談ください。

 

草津栗東みらい内科クリニック 院長 梅谷 俊介
・日本内科学会 総合内科専門医
・日本呼吸器学会 呼吸器専門医

 

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