健康はよい睡眠から。ぐっすり眠るためには何に気を付ければいい?|草津栗東みらい内科クリニック|栗東市小柿の内科、呼吸器内科

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健康はよい睡眠から。ぐっすり眠るためには何に気を付ければいい?|草津栗東みらい内科クリニック|栗東市小柿の内科、呼吸器内科

健康はよい睡眠から。ぐっすり眠るためには何に気を付ければいい?

寝つきが悪い。ぐっすり眠れない。何度も目が覚める。など不眠の症状でお困りではないでしょうか。よい睡眠が取れないと心身ともに疲れてしまいますし、様々な病気の原因になることもあります。

しかしながら、不眠の症状にお困りの方の中には生活習慣を少し変えるだけで、睡眠の質をよくすることが出来るかもしれません。今回は、よい睡眠をとりやすくなるために気を付けたいポイントについて説明していきます。

適切な睡眠時間はどれくらい?

個人差はありますが、適切な睡眠時間は6時間から8時間程度であると考えられています。また、加齢により必要な睡眠時間は少しずつ短くなり、朝早く目が覚めるようになります。

20代の方には7時間以上の睡眠時間が適切と考えられていますが、65歳以上の人の多くは6時間程度の睡眠時間で十分かもしれません。日中に眠気や疲労感を感じることがなければ、睡眠時間は足りていると考えてよいと思います。

よい睡眠を取るために気を付けることは?

習慣によって睡眠の質は大きく影響を受けます。うまく眠れず困っている方も、生活習慣を変えれば、よく眠れるようになるかもしれません。

寝る前のカフェイン摂取、飲酒、喫煙は控えましょう

 ・コーヒーやお茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があり、寝つきが悪くなります。就寝する前の3〜4時間はカフェイン摂取は控えるようにしましょう。

・就寝前にアルコールを摂取すると入眠しやすくなる場合もありますが、睡眠の質が悪くなり中途覚醒しやすくなります。

・ニコチンには覚醒作用があるため、就寝前の喫煙は入眠の妨げになります。禁煙すると睡眠の質がよくなると考えられます。

よい睡眠のための環境づくり

睡眠時間が近づいてくると自然に脳は興奮状態から次第にリラックスした状態になっていきます。就寝時には脳の刺激にならないように部屋の明かりを暗めに設定すると、自然に眠たくなっていきます。

また、環境が暑すぎたり、寒すぎたりすると眠りにくくなります。快適と感じられる程度に室温や寝具を調整することも大切です。

眠れないときは無理に眠ろうとしない

不眠の症状が出てくると、しっかり睡眠を取らなくちゃいけないと思って早めにベットに横になろうとしていまいがちですが、眠たくない時に眠ろうとしてもなかなか寝付けず、余計に不安になってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

あまり就寝時間にはこだわらず、眠たくなってから横になるようにすると、スムーズに入眠できるようになります。

眠るのが遅くなって心配になってしまうかもしれませんが、朝は一定の時間に起きるようにすれば自然と睡眠リズムが整ってきます。

 

年代別、よい睡眠を取るためのポイント

不眠症はどの年代でも見られますが、年齢によって不眠の特徴や原因となる生活習慣などは異なっています。

若年世代

休日になると夜更かししたくなりますが、夜更かしすると体内リズムがずれてしまい夜型になっていってしまうかもしれません。体内時計をリセットするためには、寝るのが遅くなっても起床時間を一定にすることや、朝目覚めたときにしっかり太陽の光を浴びることが効果的です。

また就寝前、暗い部屋でスマホの画面を見ると光が脳を刺激して眠りにくくなってしまいます。部屋の明かりを消したあとはスマホを触らないようにしましょう。

勤労世代

勤労世代の方は仕事が忙しくて睡眠時間が確保できないことがあるかもしれません。睡眠不足は集中力や注意力を低下させ、仕事の効率が下がってしまったり、事故の元になるかもしれません。

日中に眠気を感じたり、疲れたと感じるのは睡眠不足のサインかもしれません。意識して睡眠時間を確保するようにしましょう。睡眠時間が不足するようであれば、日中に短時間(30分程度)昼寝をすることも疲労回復には有効です。

熟年世代

高齢になってくると、必要な睡眠時間が短くなっていくことが分かっています。「若い時のように眠れない」と焦りを感じるかもしれませんが、寝床に入る時間を必要以上に長くしてしまえば、かえって睡眠が浅くなり、熟眠感が得られなくなってしまうことがあります。

睡眠時間が短いと思っていても、日中に眠気がなく元気であれば十分に睡眠はとれていると考えましょう。就寝時間を遅くした方が短くても深い良い睡眠になるかもしれません。

注意が必要な不眠の症状

不眠の症状は、生活習慣の問題だけでなく、病気の症状の一つとして現れることがあります。病気の治療をしないと不眠の症状が改善しないこともあるので、医療機関を受診した方がよい場合があります。

うつ

寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、朝早く目が覚めてしまうと言った不眠の症状とともに、気分が落ち込む、好きな事が楽しめないなどの症状がある場合はうつ病の可能性があります。そのような場合は精神科での治療が望ましいと考えられます。

睡眠時無呼吸症候群

日中に強い眠気を感じる、熟眠感がない、夜中に何度も起きる、いびきや無呼吸があると家族に指摘されたことがある、などの症状に当てはまる場合には睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われます。

SASは睡眠中に気道が閉塞してしまい呼吸が止まる病気です。不眠や疲労などの症状の原因になりますが、それだけではなく高血圧や心臓病、脳卒中などの病気の原因にもなります。上記のような症状がある場合には、医療機関で睡眠検査について相談されることをおすすめします。

最後に

よい睡眠のための生活習慣のコツについて説明しました。

とはいえ、仕事が忙しかったり、ストレスを抱えてしまっているために眠れない場合もありますし、様々な理由から生活習慣を変えることが難しい場合もよくあります。

眠れない日が続くと心身ともに疲労してしまうこともありますので、そのような場合は薬の助けを借りるのも一つの方法だと思います。不眠が続いてお困りであれば、内科または精神科を受診してご相談してみてください。

参考文献:「健康づくりのための睡眠指針2014」厚生労働省

草津栗東みらい内科クリニック 院長 梅谷 俊介
・日本内科学会 総合内科専門医
・日本呼吸器学会 呼吸器専門医